大阪市住之江区にある住之江競艇場で開催された、第34回グランプリ(賞金王決定戦)!!
グランプリは、全競艇選手の目標レースとされ、最高峰の競走と位置づけられています。そして、第34回大会はグランプリ史上初のナイター開催とあって、予想者の皆さんも注目していたレースとなりました。
今回は、12月17日(火)〜12月22日(日)まで行われた「グランプリ2019」の結果・出場選手・リプレイをまとめました。
そもそも「グランプリ」とは?
「グランプリ(賞金王決定戦)」は、1986年に創設され「グランプリシリーズ戦」と2部構成で並行して開かれている5大SG競走「GRANDE5」の最終戦。
最終戦に加え、優勝賞金1億円を獲得できるので、グランプリで優勝した選手が賞金王になりやすい傾向にあります。
また、グランプリが開催される競艇場は、ほとんどが大阪住之江区の住之江競艇場。2019年も住之江競艇場で5年連続29回目の開催となりました。
そして、グランプリで使われるモーターは、開催競技場で勝率の高いモーターや専門誌、スポーツ紙の記者が推薦したものが用意され、その中から抽選を行います。
やはり、その年のナンバーワンを決める戦いなので、特別感がありますね。
「グランプリ」のスケジュールは?
「グランプリ」は、全6日間の日程で行われます。そのうち、前半5日間はトライアル競走を行い、最終日には順位決定戦と賞金王決定戦が開かれます。
具体的には、次の通りです。
- 初日・2日目:賞金ランキング7位〜18位の12名で「トライアル1st」を行う。
各選手2レースずつ行い、得点上位6名が「トライアル2nd」へ進出。
下位6名は敗退、「賞金王シリーズ戦」へ予選3日目から合流。 - 3日目〜5日目:「トライアル1st」を勝ち上がった6名に、シード扱いの賞金ランキング1位〜6位の選手を加えた計12名で「トライアル2nd」を行う。
トライアル1stの得点の持ち越しは無し。
各選手とも、3レースずつ行う。 - 最終日:「トライアル2nd」の得点上位6名で「賞金王決定戦」、下位6名は「順位決定戦」へ進む。
そして、トライアル1stの組み合わせは次の通りです。
12月17日(火)トライアル1st 11R
枠 | 登番 | 出身/支部 | ボートレーサー名 | 順位 |
1 | 4024 | 三重/三重 | 井口 佳典 | 8位 |
2 | 4262 | 滋賀/京都 | 馬場 貴也 | 9位 |
3 | 3744 | 静岡/静岡 | 徳増 秀樹 | 12位 |
4 | 3960 | 静岡/岩手 | 菊地 孝平 | 13位 |
5 | 3388 | 福井/石川 | 今垣 光太郎 | 16位 |
6 | 4337 | 愛知/愛知 | 平本 真之 | 17位 |
12月17日(火)トライアル1st 12R
枠 | 登番 | 出身/支部 | ボートレーサー名 | 順位 |
1 | 4074 | 愛知/愛知 | 柳沢 一 | 7位 |
2 | 3897 | 山口/山口 | 白井 英治 | 10位 |
3 | 4028 | 徳島/徳島 | 田村 隆信 | 11位 |
4 | 3557 | 大阪/奈良 | 太田 和美 | 14位 |
5 | 3941 | 愛知/愛知 | 池田 浩二 | 15位 |
6 | 4418 | 岡山/岡山 | 茅原 悠紀 | 18位 |
「グランプリ」の出場資格は?
グランプリの出場資格は、1月1日からチャレンジカップ最終日までの成績対象期間内の獲得賞金ランキング上位60名のうち、上位18名のみ。
しかし、スタート事故を起こしている場合等の選出除外などによって、出場資格除外が生じることもあります。
選手たちは、成績対象期間内は選出除外の対象にならないように注意をしながら、日々のレースを行う必要がありますね。
「グランプリ2019」の出場選手は?
「グランプリ2019」に出場した全18選手を獲得賞金金額などとともにご紹介します。
順位 | 登番 | 氏名 | 支部 | 出身地 | 獲得賞金金額 | 備考 |
1 | 4238 | 毒島 誠 | 群馬 | 群馬 | ¥149,610,000 | 3年連続6回目 |
2 | 3854 | 吉川 元浩 | 兵庫 | 兵庫 | ¥124,706,000 | 2年連続5回目 |
3 | 4168 | 石野 貴之 | 大阪 | 大阪 | ¥118,725,666 | 6年連続7回目 |
4 | 4320 | 峰 竜太 | 佐賀 | 佐賀 | ¥107,178,000 | 3年連続6回目 |
5 | 4444 | 桐生 順平 | 埼玉 | 福島 | ¥98,200,000 | 6年連続6回目 |
6 | 3783 | 瓜生 正義 | 福岡 | 福岡 | ¥94,394,000 | 3年ぶり13回目 |
7 | 4074 | 柳沢 一 | 愛知 | 愛知 | ¥88,647,410 | 初出場 |
8 | 4024 | 井口 佳典 | 三重 | 三重 | ¥84,331,266 | 4年連続9回目 |
9 | 4262 | 馬場 貴也 | 滋賀 | 京都 | ¥82,016,932 | 2年連続2回目 |
10 | 3897 | 白井 英治 | 山口 | 山口 | ¥80,587,000 | 4年連続7回目 |
11 | 4028 | 田村 隆信 | 徳島 | 徳島 | ¥79,318,000 | 5年ぶり6回目 |
12 | 3744 | 徳増 秀樹 | 静岡 | 静岡 | ¥72,922,000 | 初出場 |
13 | 3960 | 菊地 孝平 | 静岡 | 岩手 | ¥70,907,000 | 4年連続8回目 |
14 | 3557 | 太田 和美 | 大阪 | 奈良 | ¥70,462,000 | 2年連続11回目 |
15 | 3941 | 池田 浩二 | 愛知 | 愛知 | ¥69,550,000 | 2年連続11回目 |
16 | 3388 | 今垣 光太郎 | 福井 | 石川 | ¥67,487,000 | 4年ぶり14回目 |
17 | 4337 | 平本 真之 | 愛知 | 愛知 | ¥65,884,400 | 3年ぶり2回目 |
18 | 4418 | 茅原 悠紀 | 岡山 | 岡山 | ¥63,661,000 | 2年ぶり4回目 |
「グランプリ」のレース結果は?
熱戦が繰り広げられた「グランプリ2019」。優勝は「イン逃げ」を決めた地元大阪支部の石野貴之選手でした。
トライアル2ndから登場した獲得賞金ランキング3位の石野選手は、第1戦を3着、第2戦を2着にまとめて得点率3位につけました。
そして、第3戦では4枠から「まくり」を決めたことで逆転でトップ通過を果たし、優勝戦では1枠を獲得します。
優勝戦の出走メンバーと結果を下の表にまとめました。
着 | 枠 | 登番 | ボートレーサー | レースタイム |
1 | 1 | 4168 | 石野 貴之 | 1'46"1 |
2 | 2 | 4444 | 桐生 順平 | 1'47"4 |
3 | 4 | 3897 | 白井 英治 | 1'49"2 |
4 | 5 | 3783 | 瓜生 正義 | 1'50"2 |
5 | 3 | 4238 | 毒島 誠 | 1'51"7 |
6 | 6 | 3854 | 吉川 元浩 | 1'52"1 |
レースのリプレイ動画も載せておくので、気になる方はチェックしてみてください。→https://www.boatrace.jp/static_extra/html/replay.html?mid=779
「グランプリ」を振り返って
史上初のナイターグランプリとなった2019年。雨の中の決戦を制したのは、地元の石野貴之選手でした。ここでは、優勝戦を振り返ります。
進入は枠なりで、スタートはほぼ横一線。
逃げる1 号艇の石野貴之選手を握りかのようにまくり差してきた3号艇の毒島誠選手。さらに、2号艇の桐生順平選手がバックストレッチで上がってきます。
ここで、1 号艇の石野貴之選手と2号艇の桐生順平選手のトップ争いに!
しかし、2マークを石野貴之選手がトップ旋回し、桐生順平選手は届きません!
2周1マークで、4号艇の白井英治選手と5号艇の瓜生正義選手が接戦の3番手争いを繰り広げます。
そして最終ターンマークでは、2号艇の桐生順平選手が迫りますが、1号艇の石野貴之選手が引き離します。
そして、そのままゴールイン!!
石野貴之選手は、グランプリ初制覇。さらにチャレンジカップに続くSG連覇で、SG通算8回目の優勝を果たしました。
結果、石野貴之選手の今年の獲得賞金は2億2564万2,666円となり、自身初の年間賞金王が確定しました。
まとめ:令和初の賞金王は石野貴之選手!
34回目にして初のナイター開催で行われた「グランプリ2019」は、地元大阪支部の石野貴之選手が見事令和初の賞金王に輝きました!石野選手は、SGはチャレンジカップに続いて2連覇を飾っています。
優勝戦は雨の中ナイターレースで開かれましたが、住之江競艇場の横風が少ない特性を生かして1号艇がイン逃げできたと言えますね。
地元大阪勢の優勝は、2009年の松井繁選手以来です。おめでとうございます!
次回の第35回大会は、2020年12月15日(火)〜20日(日)まで、東京都大田区にある平和島競艇場で開かれます!